雪篠的文章談 弐

 一回で終わりかと思ってたんですが、なんとなく。
 [幻想夜話]には、詩(のようなもの)の方を多く掲載しているのですが、 基本的には私は小説を書くことの方をメインに考えているので、今回は小説の題材についてなど、少し。

 前回の方を読んでいただいた方には、もうおわかりの通り「これだ!」とテーマを決めて書くことはないんですが、 それでも気持ち的に「これはやらないな」というのがあったっりする訳です。
 例えば、私は社会問題を取り上げたような話は書かないでしょう……別に知識不足とか、そういう面ではなくて。 別にそんな難しい問題じゃなくても、もっと単純なことでもいいんですけど。社会現象とか含んだ広い意味で。
 「書かない」っていうのは、ある種、逃げないっていうか……。 なんていうか、世の中の興味が集まっている事柄を取り上げれば、ある程度の興味を引くことって誰でもできる気がして。 大きく見たら「流行りもの」みたいな感じ?
 ノンフィクションというか、ドキュメンタリーっていうなら、そういう題材になるのは当然だしいいんですが、 フィクションでいくなら時事的なものに頼りたくない。いい悪いじゃないんですけどね(苦笑)

 あとは、最近ああマズイなと思ってるのは、どうも人がよく死んでる気がして(苦笑)
 もともとこっちが上のやつを考え始めた原因というかきっかけというか。 ある作家さんのデビュー作の書評を昔読んだ時に「『死』は人間の持つ最大のドラマで、それを使えばそこそこの物語はできあがる」 「四十年以上作家をやっていて、今まで作品中で一度も人を殺したことのない人もいる」というようなことを、 それぞれ別の方が仰っていたんですね(今、見直すまで同じ方の同じくだりかと思ってましたが)
 「死の扱いに気をつけろ」というコメントでまとめられていた訳ですが、 その作品だってそのシーンなしにはきっとこの話は書けないなって、 そういうシーンとして作家さんは書いたんだろうなって十分に思えるもので。
 それを見た時に、すごくなんだか表現しがたいショックを受けたというか(苦笑)でも死んでるなあ……
 これ考えてると、もう段々「あーーーもうっ現実でだって毎日かなりの数死んでんだからっ」とか思ってしまったり(苦笑) まったく未熟なものです……ちなみに『死』と同時に『出逢い』についても同じような扱いで書かれてあるんですけど、 そっちはホントに「人生、出逢いと別れの繰り返し〜って言ってるじゃないっどーしろって言うの!!」とかなります。
 大切な人と出逢ったり別れたりでドラマができるのは当たり前……とはいっても、なしで創るのはかなりキビシイ(笑) 修行しないとね……しないけど(をい)

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